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最新の農薬散布問題|Uberが配達する時代になる

地球温暖化や戦乱により世界中で「食糧の安全保障」が脅かされている今、持続可能な農業は喫緊の課題としてあげられています。

いかに効率よく農業を行い、生産量を増やすかに焦点が当てられている中、農薬の削減と散布の効率化の取り組みが注目を集めています。

全面農薬散布はコストの無駄が大きい

従来から、コーンや小麦など広大な畑では両側に長く伸びたアームから除草剤を滝のようにかける農薬散布トラクターが農家の相棒として用いられ、散らばって生える小さな雑草の駆除に役立っています。

しかし、こうした全面散布のやり方は、環境に害を及ぼすだけではなく、広大な土地で栽培する小麦やキャノーラ、豆類を守るための除草剤の費用に1億円以上かかった農家もあり、費用面でも負担が大きいといわれてきました。

ピンポイントで除草剤を撒く

そこでカナダのスタートアップ企業、プレジョンAIは農業における化学薬品の乱用を減らすことを目標に、植物1万5000種の画像を使ってコンピュータ・アルゴリズムを訓練し、主要農作物を雑草と区別できるAIを開発しました。

ゴマ粒半分より大きいものならどんなものでも「見る」ことができるドローンのカメラにAIを搭載すると、精度96%で雑草を特定し、その標的だけに除草剤を散布することができます。

このやり方を用いた場合、従来の方法と比べて除草剤の使用量は最大で90%減少し、安全性の高い農作物を作ることが実現するとみられています。

農機具による農作物被害を減らす

さらに従来の農薬散布トラクターやハイテクの地上ロボットは通り道にある農作物や土壌も踏みつけられてきましたが、同社の提案する雑草防除はドローンを用いるため、副次的なダメージも最小限に抑えることができます。

このように付加価値的利益を考慮することで、同じ土地でより多く生産できるようになり、増え続ける世界人口を支える食糧の安定供給に貢献することが期待されています。

現在、農薬散布ドローンは人間の操縦士の監督下で操作されており、完全な自動化までにはもう少し時間がかかるとみられています。

しかし、同社は2024年までに農家が必要に応じて予約するオンデマンドの農作散布サービスの商業化を目指しており、農薬が「Uber方式」で届けられる日もすぐそこまできているのかもしれません。

引用画像:
https://www.bloomberg.com/news/features/2023-04-19/ai-drone-cuts-chemical-use-in-big-farm-weeding

参考サイト:

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