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家を建てる年齢はいつが良いのか|30代で家を建てる人が多い理由

「持ち家と賃貸はどちらが得か」という議題は、昔から広く議論されています。マイホームを購入するのか、賃貸住宅に住み続けるのか、永遠に結論が出ないテーマに違いありません。

持ち家にも賃貸にもそれぞれメリット・デメリットがあるため、一概にどちらか一方が優れているとは断言できません。しかし、従来から「マイホーム信仰」が強いとされる日本における住宅事情は今、どのような傾向で推移しているのでしょうか。

また、家を建てる(持つ)ならば、おすすめのタイミングはいつなのか、解説します。

持ち家率と賃貸の比率とは?

5年に1度行われる総務省の最新「住宅・土地統計調査」によると、1978年の持ち家は60.4%、賃貸住宅は39.4%となっていますが、40年後の2018年の持ち家率は61.2%を記録しています。

途中、1988年から1993年に59.8%まで持ち家率が減少することもありましたが、全体的に大きな変動がないことがわかっています。

都道府県別にみると、持ち家率ランキングトップ5は秋田県、富山県、山形県、福井県、岐阜県で、いずれも、宅地の平均地価が安く、1世帯当たりの人数が全国平均の2.15人より多い県です。

これらの地域は地価の安さ、子育て世帯、親との同居世帯の多さなどから、ほかの地域よりも持ち家率が高くなりやすいと考えられています。

年代別の持ち家率が低下している

ところが、年代別に持ち家率をみると、特に若者の持ち家率が大きく低下していることが明らかになっています。1978年の25~29歳の持ち家率は28.1%ですが、2018年には19ポイント減少し9.1%まで低下しています。

30代においても1978年から15.9ポイント下落して35.9%となり、この40年間で持ち家率が増加したのは65歳以上(4.1ポイント)のみで、その他の世代は軒並み低下傾向にあることが事実です。

30代で家を持つ人が多い

若者の持ち家率に減少がみられるものの、2021年度フラット35利用者調査では、注文住宅を建てた場合において、30代が最も多く32.3%、続いて40代が24.6%、20代は9.2%とであることが明らかになりました。

同様に、建売住宅を購入した場合でも、30代が最も多く37.7%、続いて40代が27.1%、20代が15.7%となっており、どちらのケースでも「30代」で、新築住宅を取得される人が最も多い結果になっています。

この理由には、大きく分けて2つの理由が隠されています。

1. 審査が通りやすい

家を建てる際「現金一括で支払う」という人はほぼ居らず、住宅ローンを利用するという人が多くを占めるはずです。

しかし、住宅ローンには審査があり、この審査に通りやすい年齢が「35歳くらい」といわれています。つまり家を建てる最適なタイミングは必然的に「35歳まで」となるとみられています。

2. 返済額がちょうど良い

さらに35歳までに、住宅ローンを組んだ方が良い理由には、毎月の返済額も関係しています。

例えば、3,000万円の家を建てる時、30歳で35年ローンを組む場合と40歳で25年ローンを組む場合では、自己資金や親族からの贈与がある場合を除いて、毎月の返済額に違いが生まれます。

近年、定年の定義が変わりつつあるとはいえ、返し終えたい目安「60歳」から逆算した時、余裕を持って「35歳くらい」から返済を始めるのが適正だとみられています。

最悪40代のうちに買えば良い

とはいうものの、1978年では20代後半での持ち家率は28.1%だったのに対し、30代では51.8%へと大幅に上昇しており、1978年から1983年までの間は30代で家を購入するケースが大半だったことがわかります。

しかし、時代の経過と共に30代の持ち家率は減少に転じ、人々の生活は大きく変化しつつあります。2018年には、25~29歳の持ち家率は9.1%、30代の持ち家率は35.9%まで低下しています。

約40年前には30代の半数以上の人が家を持っていたのに対し、現在では約3割の人しか持ち家を保有しておらず、持ち家率が過半数に達するのは40代(57.9%)からです。

つまり、40年前は30代で家を購入する人が大半でしたが、現代では40代になって家を持つケースも増えているとみられています。

住宅ローンの仕組みや返済プランなど、家を購入する前に調べておくことは重要ですが、初めてのことで「難しくて分からない」という人も多いはずです。

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「そろそろマイホームが欲しい」「でも、家を建てるのはお金がかかる」そんな悩みを抱えた人のお役に立てるはずです。

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